玉川徹氏「テレビの世界はリアルを切り取る仕事しか残んない」AIの加速的進化に強い危機感

玉川徹氏(2019年撮影)

元テレビ朝日社員の玉川徹氏は25日、同局系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に生出演。米国と中国との間で覇権争いが激化する人工知能(AI)をめぐり、人間の予想を超えるほど加速的な進化をみせている現実に強い危機感を示した。

この日の放送では、恒例のパネル企画で「米中AI覇権争い 日常活用ここまで進化 『AIによる人類滅亡説』も」をテーマに、加速度を増すAIの進化を特集。米中の覇権争いの実態のほか、Aiを使い短時間で製作された高品質の短編映画や、中国で開発が急激に進化している「ヒト型ロボット」の実用例、米企業「オープンAI」が開発したAIモデルがオーストラリアの公的医療保険に関するシステムに不正に侵入していたことが明らかにされたケースなどを紹介。人間が想定していなかったAIの「暴走」への懸念を、当のAI企業のトップや研究者らが次々と発言し始めたことなど、AIをめぐるさまざまな動きを専門家の解説をまじえて伝えた。

AIの実生活への浸透に関して、玉川氏は「VTRを見て、本当にびっくりした」とした上で、約1年前に国際的な短編映画祭を主催する関係者と話をした際、人間が制作したものとAIによる制作の作品とは、もう「見分けがつかない」と告げられた経験を口にし、「本当にカメラで撮ったリアルな映像でつくっている映画と、AIだけでつくっている映画と完全に二大潮流になっていると。『AI部門』でではなく、普通に短編映画としてAIの作品が受賞するような状況があると言っていた」と証言。「最近、インスタグラムなんかを見ていると、あり得ない映像があって、これはAIでつくっていると分かるんですが、『これ、ちょっとおかしいな』と思うようなものでも、実はAIでつくっていたというものもいっぱい出てきている」とし、「お金をもらってつくっているんじゃなく趣味でつくっていて、そのレベル。だからプロがつくる、プロの仕事って何だろうなと思うと、もうアイデアくらいですよね」と懸念を示した。

その上で「アイデアくらいで、そのアイデアさえ得れば、こんなストーリーにしてと言えばつくってくれる。そういうふうな状態になってきている」と述べ、「リアルを切り取っていく仕事しか、テレビの世界は残んないんじゃないかと思っていますね」と、テレビ業界の今後にも置き換えながら、AIと人間の共存に関して懸念を示した。