「俺たちの箱根駅伝」焼き芋クッキングバトル勃発? 庄司浩平1年半ぶりのインタビュー後記

庄司浩平(2026年撮影)

<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>

9月20日付の朝刊で俳優庄司浩平(26)のインタビューを掲載した。「日曜日のヒーロー&ヒロイン」というコーナーで、既にある程度の知名度がある著名人が対象になる。前回のインタビュー掲載は昨年3月。同じように紙面1枚をまるまる使ったが、この時は“これからきそうな有望株”を取り上げる枠だった。あくまでニッカン内の基準ではあるものの、わずか1年半で日曜への“昇格”は文字どおり、人気急上昇と言える。

昨年3月の紙面掲載後、東京・高井戸署での「一日警察署長」取材に行った。穏やかな時間だった。もし今同じことをやったら、あの日の何倍ものファンと記者が来るはずだ。「40までにしたい10のこと」が放送された昨夏から取材の件数も増えたという。1年半前のインタビューは、ご本人の厚意もあって時間制限なく、のんびりたっぷり聞かせてもらった。今は多くの媒体が集まって、ヘアメイクやスタイリストさんがしっかりついて、時間はきっちり区切られている。

取り巻く環境の変化を「当事者なんだけど、外側から『すげえ』って思う瞬間もあります」とどこか他人事みたいに言っていた。ただ記者の質問に対して、明快なエピソードで返してくれる頭の良さは変わらずで、こちらとしてはとてもありがたい。

ということで(?)聞いたものの本紙に入れられなかった撮影エピを1つ。「俺たちの箱根駅伝」撮影中、学生ランナー役のキャストたちは体脂肪率をコントロールするため、食事制限に気を使っていた。そんな中、おなかにたまりやすく低脂質な焼き芋をよく食べていたという。

「小林虎之介と樋之津琳太郎、あの2人がとうとう手作りをし始めたんです。みんなで食べ比べてどっちがうまいか決めようと」。そこで突如、小林VS樋之津の焼き芋クッキングバトルが勃発した。「平等にするために同じスーパーで、同じパックに入った芋を使って。意味の分からない戦いをして、全員が虎さんのほうがうまいって言って、樋之津が完敗してました」。

焼き方、ふかし方ひとつで味に大差が出たようだ。思わず「楽しそうですね」と言ったところ、「楽しいばっかりでしたよ、やってる時は。あとは寒かったくらいです」と返された。

20日の紙面では、同じくランナー役の浅野竣哉に庄司の“他己紹介”をしてもらった。人選は本人に「誰に語ってほしいですか?」と聞いて「浅野竣哉」と即答されたから。コメントをいただくにもいろんな方法がある。今回は直接会ってお願いした。その方がいい話が出ると思った。

話し始めてすぐ指名の理由がわかった。負けず劣らず、勘所がいい。何度か「庄司さんは変」と言っていたので、変さの説明を頼んだ。そこで「知性の無駄遣い。色気を添えて」というコース料理のメニューみたいな「庄司評」が出てきた時は、心の中で拍手を送った。あまりにおもしろかったので、想定の倍の行数、浅野コメントを使った。あらためてインタビューの機会があるといいな。

バスケ経験者の庄司は、バスケの実写作品をつい厳しい目で見てしまうと言っていた。私の場合は箱根駅伝がこれにあたる。(次の段落は自語りなのでとばして大丈夫です)

ちょうど「俺たちの箱根駅伝」で陸上指導・監修をした大後さんが神大を率いて連覇したころ。駒大・藤田敦史と順大・三代直樹が「紫紺対決」していたころ。約30年前に箱根に夢中になった。「オレンジエクスプレス」法大・徳本一善が2区で棄権したときは正月から大号泣。大学は陸上部で毎年箱根予選の応援に行き、入社後も三が日は箱根登山鉄道に乗って沿道で観戦した。仕事で会った徳本さんからカードをもらった日には「死ぬとき棺おけに入れてもらいます」とオタク発言をし、俳優和田正人に「ランナー時代から見てます」と言って驚かれ、野球担当記者(当時)なのに箱根の観戦ガイドや連載を書いたりもしていた。

そんなこんなで「俺たちの-」の原作は懐かしいにおいがした。インタビューが控えていたから、ドラマ出演者の顔を想像して読んだ。頭の中で既に実写化を見たような感覚だ。でもきっと、ランナーキャストたちの努力の3カ月は想像を超えてくるのだろう。走る人たちを身近に感じながら学生時代を過ごした1人として、放送開始を楽しみにしている。【鎌田良美】