歌舞伎俳優中村莟玉(かんぎょく=30)が、舞台「ぽんとぼん」(27年6月4~13日、東京・三越劇場ほか)で現代劇初主演する。落語家柳家花緑の半生の実話をもとにした作品で、莟玉は識字障害を抱える主人公の落語家を演じる。小手伸也(52)とのダブル主演で、小手は兄弟子と、恩返しをするために現れるたぬきの2役を演じる。
莟玉は「現代劇初主演をさせていただけること、とてもありがたくうれしく、身の引き締まる思いです」とコメント、歌舞伎の先輩中村福助から、古今亭志ん生のCDをプレゼントされたことを思い出し「いただいた10歳のころには想像もしなかったお仕事に挑戦することになりました。落語を好きになれていてよかった、と思うと同時に今とても怖いです。すてきな作品になるように懸命に挑みたいと思います」とコメントした。
小手は「兄弟子にしてその正体は『狸(たぬき)』という、とっぴな役どころですが、以前ドラマで初代林家三平師匠を演じさせていただき、高座で師匠のアドリブ話芸を完コピするというむちゃな演出を受けた経験と、実は舞台で狸の役を演じた経験もあるので、多分イケると思います(笑い)。柳家花緑師匠の実話へのリスペクトと落語の面白さを全力でお届けする舞台にできるよう頑張ります」と話している。
花緑は「自分の人生がお芝居の題材になるなんて信じられない。夢のようです」、演出の保坂萌さんは「落語を始めたばかりの9歳の九ちゃん(花緑師匠)が見ても、今日の日記がハッピーになるような、幅広い世代のお客さまに感じてもらえる作品を目指します」とコメントを寄せた。
6月19日には大阪・松下IMPホールで上演される。