広瀬アリス8年ぶり映画単独主演作は難しかった…余命1年の役なのに「悲しい顔は即NG」

映画「沖晴くんの涙を殺して」初日舞台あいさつに登壇した広瀬アリス(撮影・村上幸将)

広瀬アリス(31)が2日、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われた8年ぶりの映画単独主演作「沖晴くんの涙を殺して」(矢崎仁司監督)初日舞台あいさつに登壇し、撮影で難しかったことを聞かれ「ちょっとでも悲しい顔をしたら、すぐNGなので。そこが本当に難しい」と答えた。

劇中で演じた役は、末期の乳がんを患い余命1年を宣告され、治療しないことを選択し故郷に戻ってきた音楽教師で「死が近い役…悲しい顔になりますよね。でも、NG。監督と話し、探り探り役を作りました」と振り返った。

「沖晴くんの涙を殺して」は作家・額賀澪氏の同名長編小説の実写化作品。撮影は広島で1年前で行われ、18年「巫女っちゃけん。」以来の主演を果たした広瀬は、末期の乳がんを患い余命1年を宣告され、治療しないことを選択し故郷に戻ってきた音楽教師の踊場京香を、木戸大聖(29)がクラスメイトから“死神”と呼ばれている不思議な高校生・志津川沖晴、根岸季衣(72)が京香の祖母の星子を、それぞれ演じた。

木戸は「余命が近い中、沖晴との関係が近くなる、死が近くなるのに、生きていく何かをつかむ、前を向いていくのが刺激もあるし、切なくもなる」と広瀬の演技を絶賛。根岸は「最後の号泣シーン以外は、2人とも生き生きしている。でも缶時は号泣」と、広瀬に泣かないよう厳命した、矢崎仁司監督(69)から泣いていたと暴露。広瀬が「後から聞いて、ずるいなと思った」とツッコむと、同監督「ほほ笑みだけでも泣けるんです」と照れ笑いを浮かべた。

◆「沖晴くんの涙を殺して」 末期の乳がんを患い余命1年を宣告され、治療しないことを選択し故郷に戻ってきた音楽教師の踊場京香(広瀬アリス)。母校の合唱部の指導をすることになり、そこでいつも笑顔を絶やさないのにクラスメートから“死神”と呼ばれている不思議な高校生・志津川沖晴(木戸大聖)と出会う。笑いながら津波で家族を亡くしたと話す沖晴に京香はなぜ笑うのか聞くと、津波に流されたときに死神と取引して喜び以外の感情「嫌悪・怒り・哀しみ・恐れ」を失うことで助かった、それゆえに何も感じないのだと答える。それが、ある事件をきっかけに失われた感情の1つがうっすらと顔を出し始め、余命わずかな京香と、感情を失った沖晴の、感情を取り戻す不思議な日常が始まる。