大森南朋「とんでもないヤツが出てきて、とんでもない役をいただいて、引き受けた」理由は?

映画「あなたの息子ひき出します!」初日舞台あいさつに登壇した、左から宮澤美保、平野ノラ、のせりん、大森南朋、深川栄洋監督(撮影・村上幸将)

大森南朋(54)が2日、東京・シネスイッチ銀座で開かれた映画「あなたの息子ひき出します!」の初日舞台あいさつに登壇。「とんでもないヤツが出てきて…とんでもない役を監督からいただいて、引き受けた大森南朋です」とあいさつし、作品を見終えたファンを沸かせた。

同作は、深川栄洋監督(50)が約10年かけて企画、取材して作り上げた。その中、撮影1カ月前に出資者が降りたため製作費、配給、宣伝費も含め、3500万円の予算を自分でまかない、自主映画として作り上げた。妻の宮澤美保(52)が、都会から離れた平穏な街に幼い息子・颯太(小野光南翔)と2人で暮らす小林典子役で主演するとともに、プロデューサーも務めた。

テーマとして引きこもり、犯罪者更生、小児性愛者を3つの柱として描いており、典子は社会から孤立している、ひきこもりを支援する活動を展開。つながりを必要としている、さまざまな葛藤を抱えた人々と一心に向き合う典子の元に、他に行くあての無い人や相談が集まってくる物語。

大森は、25年9月2日に90歳で亡くなった吉行和子さんが演じた三浦数子の息子で、自宅に引きこもる雅彦を演じた。これまでもタッグを組んできた深川監督について聞かれ「ドラマが多くて何本かやらせていただいて、耳元コソコソ演出も何回か受けてきていますし。演出してくれる作品の、細かい役の1つ1つ、構造が結構、しっかり練られていて、僕たちもしっかり応えたい意識を持って取り組んでいる」と評した。その上で「特に今回は、監督がやろう、という執念を脚本からも感じましたし。予算が、どうのこうの、というのはさておき、映画を真剣に作ろうという気持ちを、持っていられました」と続けた。

自身が演じた雅彦については「結構、大変な役だなと思いました。この役を、僕にやらてくれた深川さんの気持ちも感じましたし、映画で育ってきたところもあるので、こういう役を断るというのは、自分に逃げてしまう、みたいなことも感じた」と吐露。「やりたいか、やりたくないかということは、ご想像にお任せします」と言い、笑った。

この日は、典子と颯太と同居して引きこもりの支援をする、橋本由梨を演じた平野ノラ(47)矢崎修吾役の、のせりん(23)も登壇した。

◆「あなたの息子ひき出します!」 ある時、いつものように依頼を受けた典子が任されたのは、長い間ひきこもったままの三浦雅彦(大森南朋)だった。初めは一切の関係を拒んでいた雅彦も、典子の地道な働きかけにより徐々に周囲と言葉を交わし始める。このまま順調に外の世界へとつなげることができるはずだった。しかし、彼には決して引き出したくない過去があった。