喜劇役者でタレントの伊東四朗(89)が3日、都内の文化放送で、レギュラー出演する「親父・熱愛(パッション)」(土曜午後3時)に生出演後“爆笑会見”を行った。
伊東は卒寿の90歳を迎える来年6月15日に、芸能活動を引退すると今月1日に発表。最初の放送後、取材場所に現れるなり「うわー、驚いた。なんか有名人になったみたいだな」と第一声をあげ、集まった大勢の報道陣から早速、爆笑をさらった。さらに、さまざまなポーズをつくると拍手まで起きた。
この日放送のラジオではリスナーからも、引退を惜しむ声が数多く届いた。それだけに「スッキリやめさせてもらえるかなと思ったら、とんでもない話。(引退を)撤回しようかな」と話し、また爆笑を誘うなど、喜劇役者の真骨頂。自身では「怖い顔なので、普通は喜劇に向いていませんよ。本当なら敵役1本」というが、にじみ出る面白さが視聴者を笑顔にし、人気者の地位を確立してきた。
この日の放送で、来年6月12日放送回が最後の出演となることも正式にアナウンスされた。直前にしたためたという1日発表の文書で「『眼、耳、脳、腰、膝…』すべてが急速に退化」とした。この日の会見でも補聴器を着けていると明かしたが、途中で「あっ、電池が切れた!」と言い、弱ってきた体のことも笑いに変える明るさは健在だ。
ただ引退決断の経緯に話が及ぶと「若いころから、90になったらやめようと思っていた。黙ってやめるのも、ひきょうだから」と、シリアスな顔になって説明した。「妻は全面賛成。3人の息子たちも」と、家族の同意も引退を後押ししたという。「私に『国民的』は似合わない。日本一の脇役になりたいとは思ったけど、主役をやりたいなんて考えたこともない」。
ただこの日ばかりは主役。「これを主役と言わずして何と言うか」。最後は自らが大笑いし、爆笑会見を締めくくっていた。【高田文太】