デヴィ夫人に罰金20万円判決、Vネック淡いブルーワンピ姿で随所に不満「シー」促される場面も

デヴィ夫人(2025年撮影)

元マネジャー女性らへの2件の暴行罪に問われたタレントの「デヴィ夫人」ことデヴィ・スカルノ被告(86)に、東京地裁は6日、求刑通り罰金20万円の判決を言い渡した。有罪判決に、デヴィ夫人は随所に不満な様子を見せ、控訴も視野に入れていることをにじませた。

冒頭は冷静だった。Vネックの淡いブルーのワンピース、ベージュのピンヒール、右手に大きな指輪を身に着け、指には赤のネイルを施し、老眼鏡を手に一礼して入廷。証言台の前で背筋を伸ばして着席したが、次第にまばたきが増え、感情の起伏があることをのぞかせた。証言台を離れると隣に座る弁護人に、小声ながらも不服な内心を隠せない、険しい表情で語りかけた。弁護人は人さし指を口にあて「シー」と、静粛にするよう被告に促した。

石田寿一裁判官に「短絡的で酌むべき事情はない」として、有罪判決を言い渡された。2回の公判で「シャンパングラスは投げておりません。殴る蹴るは一切しておりません」と、一部は一貫して否認。だが飲食店でシャンパングラスを投げつけられた、元秘書Aさん提出の証拠動画、動物病院で殴る、蹴るなどされた元マネジャーBさんの供述などから、被告が否認した証言を却下した格好だ。裁判官は被告の証言について「裏付けがなく、あいまいなもので信用できない。被害者の処罰感情は無理もない」と厳しく断罪した。

裁判官からは「その行動は許されない」「危険な行為」などと、今後の行動を戒めるように求められた。ただ不満が収まらない様子の被告は、法廷にいた約10分の間、帰り支度をしている時まで計3度も弁護人を問い詰めていた。判決への不満を隠さなかったが、2人の弁護人は控訴の可能性を報道陣に問われても「ノーコメントです」と回答し、東京地裁を後にした。

◆デヴィ夫人の暴行罪経緯 1月、2人の女性に対する傷害容疑で、警視庁がデヴィ夫人を書類送検したと判明。3月に2つの暴行罪で在宅起訴され、6月に東京地裁で初公判。25年2月13日夜に東京都渋谷区のしゃぶしゃぶ店で、当時秘書だったAさんに対し、シャンパングラスやおしぼりを投げつけるなどした1件目、同年10月28日に同区の動物病院で、当時のマネジャーBさんに対して殴る、蹴るなどした2件目について、被告は初公判で起訴内容をおおむね認めていた。

1件目は、被告の個人事務所を退職するAさんの送別会で起きた。送別会中のAさんの発言で被告は「瞬間湯沸かし器のようにカッとなってしまい、おしぼりを投げてしまいました」と認めた。ただ9月の第2回公判まで、シャンパングラスは「投げておりません」と一貫して否定していた。2件目は愛犬チワワの「たろう」の容体が急変、Bさんらによって動物病院に運ばれたが亡くなった後に、被告が駆けつけた際に起きた。食ってかかるばかりに医師に説明を求めた際、羽交い締めにして止めたBさんに対し、被告が胸の辺りを1回こぶしで殴り、すねの辺りを数回蹴ったという。これもBさんの手を振り払うなどしただけで「殴る蹴るは一切しておりません」と一部否認していた。