<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>
先日、芸能生活20周年を迎え、「佐々木希フォトエッセー Natural」(講談社)を発売した女優の佐々木希(38)をインタビューした。20周年イヤーの今年、取材する機会に3度恵まれた。華やかな存在感で知られる一方、現場で見せる何げない言動や言葉からは、いつも佐々木の人柄がにじんでいた。
今年は写真集、フォトエッセーの発売に際して取材に訪れた。佐々木は毎回「いつもありがとうございます」と優しく声をかけてくれる。今回のインタビューでも、取材場所にふらりと現れると、「この間も取材ありがとうございました」と笑顔を見せた。
フォトエッセーの出版に至った経緯については率直な思いを明かした。「中身は後で削るにせよ、まずは思ったことをNGなしで話してみました。私自身も、本やYouTubeとか、いろんな方の経験、子育ての話を見て、自分も共感することで頑張ろうと思えるんですよ。私も本を出すことで誰かの背中を押せたらと思って」。自身が誰かの言葉に励まされてきたからこそ、自分も誰かの力になりたい。そんな思いが伝わってきた。
印象的だったのは、家族や子育てについて尋ねた場面。「いや~ほんとにね~」「むずかしいですよね~」と顔をしかめたり、満面の笑みを見せたり。話題が家族に及ぶと、表情がくるくると変わり、母親としての顔をのぞかせた。
子育てにも熱心だ。「ご飯は手作りにしたい」「お金の大事さを伝えたい」「物や周りの人を大事にすることの重要さを教えたい」「子どもが甘えられる家庭を作りたい」。佐々木は「どれも当たり前のことなんですけどね」と話したが、仕事と子育てを両立し、夫婦ともに芸能界で活動する中で、その「当たり前」を大切にし続けるのは簡単ではないはずだ。「自分が母にやってもらったことは子どもにやってあげたい」という言葉からは、自身が受けてきた愛情をわが子にもつないでいこうとする思いが感じられた。
今月2日に行われたフォトエッセー発売記念イベントの記者会見では、マイクがうまく接続できず、会見が一時中断するトラブルもあった。会場がざわつき、「予備マイクはないの?」と声が上がる中、ステージから様子を見ていた佐々木は「私のマイク渡しましょうか?」「こういうこともありますよね~」と報道陣を気遣い、笑顔を見せていた。
取材のたびに感謝を伝え、家族の話になると表情を変え、思わぬトラブルにも周囲を気遣う。飾らない言葉と何げない振る舞いに、佐々木の持つ温かさが表れていた。【加藤理沙】