俳優の加藤清史郎(25)が20日、神奈川・川崎市の藤子・F・不二雄ミュージアムで開催された、舞台「ミノタウロスの皿」特別取材会に出席した。
同作は漫画家藤子・F・不二雄さんが1969年に発表した同名の短編SF漫画を原作に、スズキ拓朗氏の演出の元で初舞台化。「食べる側」と「食べられる側」が逆転した世界での“人間のジレンマ”を描いている。加藤は主演の乗組員を演じる。
ミュージアムがある川崎市は「生まれ育った地元」で、「開館当時から足を運ばせていただきまして、僕自身としても数年ぶり」の訪問だった。「何度来ても心が躍るような展示がいっぱい」と目を輝かせ、「その中で、期間限定で舞台『ミノタウロスの皿』に関するものも原画とともに展示されていて、より魅力が増していると感じました」。
原作を「ひときわ目立って、メッセージ性にたけた作品」とし、「その作品を立体的に具体化する上で、この役目を任せていただけたことがものすごく誇りです」とした。
23年4月には、NHK BSプレミアムで放送された「藤子・F・不二雄SF短編ドラマ」の「流血鬼」にも出演している。「またやれるんだという気持ち」とし、「面白くて、“教え”にもなる先生の作品に携わらせていただけるのは、これ以上ない幸せ」。また、「地元という意味でご縁のある生の作品の初舞台化。こんなにうれしいことはない!」とほおを緩めた。
数日のうちに稽古が始まるが、現時点は何もアナウンスがないという。「役者にとって先が見えてなくて怖いと思われるかもしれないけど、逆に何も考えずに挑める」と前向きに捉えている。「分からないからこそという楽しみがある」と胸を躍らせた。
その一方で、原作がある作品の舞台化は「実はものすごく未知なこと」とし、「再現が最適ではないと思っています」とした。作品へのリスペクトや原作者のメッセージを正確に理解し、「素晴らしい演出家、振付師と共に稽古場という実験室で実験を重ね、そこで生まれた化学変化を持てる力を精いっぱい表現して、皆様さまにお届けするのみ」と意気込んだ。
同作は12月10~28日、東京・新国立劇場小劇場で上演する。