井浦新が映画初審査員「皆さんが日本映画の現在地」と若手監督激励 インディペンデント映画祭

「第4回東京インディペンデント映画祭授賞式」出席した、審査委員長の藤井道人氏(左)と特別審査員の井浦新

「東京インディペンデント映画祭授賞式」が31日、都内で行われた。「次世代の映画監督を育成する」をモットーに、22年に誕生した映画祭で今年が第4回。映画監督の藤井道人氏(40)が審査委員長、俳優の井浦新(52)が特別審査員を務め、グランプリ作品「ここに海をつくる」の片峯綾乃監督、準グランプリ作品「灰から火」の藤原亜希監督をはじめ、入選した全7作品の監督を表彰した。

グランプリの「ここに海をつくる」は、海を見たことがない小学1年生の主人公が、祖父と過ごした14分20秒の夏の物語で、16ミリフィルムで撮影した作品。初めて映画の審査員を務めた井浦は「まずフィルムで撮っているという、そこへのチャレンジ。映画本来の撮り方に、僕自身も原点を見つめ直す機会になりながらも、そもそも映画って、映写機で映して、光りと影でできているものなんだよなと(感じた)。けっして懐かしさを感じるのではなく、今の感性で映画と向き合われて撮られている姿勢も、ものすごく心地よかったです。『映画』というものをもう1度、自分自身も考えるきっかけを与えてくれる作品でした」と絶賛した。

片峯監督は「フィルムで撮るという決断をして、主人公を子どもに設定したということ、さまざまなことに覚悟が必要だったんですけど、みんなが一生懸命付いてきてくれて。“粗(あら)”はあります。ここにいる誰より(他の受賞作品の監督より)、私が1番無名だという自信はあります。甘い目で見てください」と、上映前の来場者に笑顔で訴えた。ただ、藤井氏から将来の監督像を問われると、片峯監督は「日本を代表できるような監督になれたらなと思います。頑張ります」と、力強く語っていた。

また井浦は「生まれも育ちもインディペンデント」と話し、今回の映画祭で特別審査員を務められたことへの誇らしい気持ちを素直に語った。その上で「インディペンデントは、メジャー映画への足がかりや踏み台ではけっしてない。作りたいものを作る。作品の純度が全く違う。それこそがインディペンデント映画のだいご味。皆さんこそが、日本映画の現在地なのだと強く感じました」と力説。若い監督らを激励していた。