9月18日に多臓器不全のため91歳で亡くなった、ドラマ「北の国から」などの脚本家倉本聰(くらもと・そう、本名山谷馨=やまや・かおる)さんのお別れの会が3日、北海道・富良野市内で行われた。映画監督の是枝裕和氏(64)が参列。同氏は大学時代、結果的に初対面は実現しなかったが、倉本さんに会いたくて、もちろんアポイントなどなく富良野市まで訪れたほど「ファン」を自認している。近年は対談などを通じ、交流していた。
倉本さんの影響で、もともとは「脚本家を目指していました」という。「記憶に残っている、おもしろかった脚本は全部、倉本さん。手に入るものは全部、手に入れて、本棚を倉本さんの作品で埋めていく。そういう20代でしたね」と明かし、強い憧れの存在だったと告白。「2度目に伺った時に、夜、一緒にご飯をいただきました」と、対談などでの表面的な付き合いだけではなく、さまざまな会話を交わしたという。
さらに「宝物です」というのは、2022年12月22日にかかってきた、倉本さんからの留守番電話。「倉本さんの声が残っているんです。『クリスマスプレゼントを贈るから』っていう声が残っていまして、時々、聞きます」と、今も大切に残していると明かした。「倉本さんが書かれたものって、いろんな意味で“しくじっちゃった”人への執着といいますか、偏愛にあふれていますよね。そういう方たちをきちんと救っていく、そういう描き方をされるところが本当にすごいなと思います。自分が脚本を書く時のお手本になっています」。学生時代から変わらず、むしろ交流を深めてから一段と、強い尊敬の思いを持っていただけに、別れを惜しんでいた。