俳優船越英一郎(66)が5日、都内で主演舞台「赤ひげ」(12月6日開幕、東京・明治座など)の製作発表記者会見に登壇した。
山本周五郎の小説「赤ひげ診療譚」の舞台化。3年ぶりの再演となる。名医でありながら型破りな信念を貫く“赤ひげ”と、若き医師や貧しい市井の人々との交流を描く。
ドラマで長年赤ひげを演じてきた船越が、前回の初演に続いて主演を務める。「当時63歳で初舞台となりました。時代劇で、ストレートプレーにもかかわらず全公演スタンディングオベーション。奇跡のような喜びをいただきました。その声に押されるようにして再演となったわけです。役者冥利(みょうり)に尽きる再演です」と再びの舞台化を喜んだ。
ドラマなら撮影でOKが出れば、覚えたせりふを忘れてよかった。だが舞台は公演が毎日続く。3年前は「千秋楽まで出演者の誰よりも早く劇場に入って、最初から最後までずっと1人でやってみるということを繰り返した。それが一番の苦労でした」と振り返った。
ドラマと舞台を通して、今では「私の代表作は赤ひげですと、胸を張って申し上げられるようになった」という。稽古場での信頼関係や絆こそが観客への説得力になるという考えから、今回は序盤から「新出去定(赤ひげ)のように傍若無人に振る舞うぞ」と宣言。楽しくもきつい稽古の日々を送っている。共演者たちから「赤ひげ先生は怖い」という証言が続くと、「あくまで怖いのは赤ひげですからね。私は砂糖よりも甘いと思っております」と笑った。