デビュー20周年を迎えたSMAPが12日、東京ドームで、ファンミーティング「FaN

 FuN

 PARTY

 2011」を行った。91年9月9日のデビューから応援し続けてくれるファンに感謝するイベントで、メンバー5人が終演後、ドーム内の5カ所に分かれ、5万5000人全員が退場するまで、手を振って見送るサプライズがあった。アンコールでは新曲「僕の半分」を初披露し、来年のコンサートツアー実施も約束した。同イベントは今日13日も行われる。

 約2時間のステージが終了し、会場に照明がついた後だった。女性スタッフがステージに上がり、アナウンスした。「5人バラバラですが、皆さんをお見送りさせていただきます。どこにだれがいるかは分かりませんが、どのSMAPがいても5人分の愛を持ってお見送りします」。瞬間、観客は「え~っ!」とどよめいたが、すぐに感激の大歓声になった。

 この日の朝、決まった異例の対応だった。メンバーの「ファンに何とか20年の感謝の気持ちを伝えたい」という思いだった。木村拓哉(39)は「ライブではなくて、パーティーですから。ホストとして、ゲストであるお客さまをお見送りするのは当然ですから」とサラリと話した。

 しかし、ゲストは5万5000人。所要時間は、事故は大丈夫か、などこの日の公演終了直前まで打ち合わせが続いた。だが、メンバーの思いは強く、5人が1階、2階、3階に分かれての見送りを実施した。売店などがある通路で、箱に乗ったメンバーが手を振った。身を守るための柵などはない。その距離は約1メートル。最後の1人が退場するまで約2時間、手を振るファンに応じた。「ルールを守る」の約束で混乱はなかったが、感激のあまり泣きだすファンが続出した。

 ステージでも感謝の熱意が全開した。ライブは「SHAKE」「世界に一つだけの花」などヒット曲の連続。稲垣吾郎(37)がC-C-B吾郎で、木村がテレビ番組で人気となったペットのPチャン姿で登場するなど、個々のパフォーマンスでも沸かせた。中居正広(39)が「今年はライブができなかったので、来年はできればいいな」と話すと、香取慎吾(34)が「やります」と約束した。草なぎ剛(37)が「これからも一緒に幸せな日々を歩んでいきましょう」と語りかけ、稲垣は「みんなが少しでも笑顔でいてくれるのなら、僕らは永遠のアイドルでいます」と誓った。【笹森文彦】※なぎは弓ヘンに前の旧字の下に刀