政界地獄耳

お粗末大臣に参院やきもき/政界地獄耳

★言い訳大臣と言い間違い大臣。地方創生相・片山さつきと五輪相・桜田義孝は14日にも内閣委員会で野党の集中砲火を浴びた。片山は過去の行状をつつかれ、本来の大臣答弁には至らず、桜田は大臣としての質問の答弁に窮する。いずれも適材適所の全員野球とはお世辞にも言えない。だが、財務省のエリート官僚出身でも当選7回を誇っても、この程度の大臣では自民党も随分と質が低下したものだと感じる国民は多いはずだ。

★いや、今までもこの程度のお粗末閣僚はいたが入閣できないと身の程をわきまえていた。しかし「この手の議員は猟官運動だけは、たけている。まして最近の組閣は、新聞辞令でも『〇×大臣には誰を任命』という発表ではなく、〇×代議士の入閣が固まったといったどの大臣かというより、誰が入るかばかりが先行していた」(自民党中堅代議士)。つまり、首相・安倍晋三のお友達の場合はポストと名前が一致するものの、各派閥からの要請で入閣する枠の人材は、まず入閣が固められ、その後どの大臣かポストが決まる。大臣の決まり方にも2種類あるといえる。

★同日には自民党参院幹事長・吉田博美が同党参院幹事長代行・岡田直樹のパーティーであいさつし、この2人の大臣を念頭に「今なっている大臣を代えて、もしかしたらすぐ答弁できる」と発言した。出席した議員は「あながちリップサービスではない。こんなありさまでは参院議員は気が気ではないだろう。来年は選挙だから。更迭の議論は俎上(そじょう)に上がっているのではないか」とした。別の議員も「今国会はこれでいいだろう。しかし来年の通常国会ではこんなぬるい大臣では乗り切れない。逆にクビをきらず、だらだらと生かしたら統一地方選や参院選挙に悪影響となる」と懸念を示す。2人に悲願の大臣入閣という思い出作りは終わったか。(K)※敬称略

政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

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