政界地獄耳

森友・加計学園疑惑「まだ材料ある」/政界地獄耳

★国会開会前に首相・安倍晋三は日露首脳会談のゆくえで頭がいっぱいだろうが、野党の動きもあわただしくなってきた。22日には野党6党派幹事長・書記局長会談が開かれ今後の党首会談で夏の参院選改選1人区での候補一本化へ向けた議論がスタートした。野党幹部が言う。「立憲民主党代表・枝野幸男のわがままに翻弄(ほんろう)されているのは事実だが、野党第1党としての立憲の都合や振る舞い方もあるだろう。昨年暮れには野党内で選挙区調整は無理ではないかといった観測が流れたが、その間も主要野党の幹事長・国対委員長は連絡を密にとっていた。最後の詰めにはまだまだ時間が必要だが、あとは現在の政治状況を的確に各党が見つめられるかどうかになる」と期待を寄せる。

★野党共闘に向けた話で興味深いのは21日の会見で共産党書記局長・小池晃が自民党元環境副大臣・北川知克の死去に伴う衆院大阪12区補欠選挙(4月21日投開票)について無所属で立候補する元総務相・樽床伸二について「希望の党の立ち上げに当初から加わった野党共闘分断の張本人」と評し、主要5野党の統一候補を擁立する意向を示したことだ。樽床が自民党に近いことも野党間で共有されているとみるべきだろう。

★少なくとも国会では与党を責める材料が豊富だ。だが、今までも野党の週刊誌報道の受け売りなど調査能力不足や質問の稚拙さで与党を追い込む、国民の支持を得るというところまで野党は到達できていない。これには野党国対幹部が答える。「与党や国民は先の国会までの森友・加計学園疑惑は野党の不発に終わったとみている向きもあるだろう。もう解決済みと思っている人もいるかもしれない。だが今国会ではまだまだ材料はある」と断言する。今月19、20日に行われた朝日新聞の世論調査では安倍内閣の支持率は上昇。野党はまとまるべきかについて1つにまとまって戦う方がよいが50%を数えた。野党は期待に応えられるのか。(K)※敬称略

政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

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