政界地獄耳

二階「桜は散った」のお粗末/政界地獄耳

★これを老獪(ろうかい)というのだろうか、おとぼけというのだろうか。21日、自民党幹事長・二階俊博は会見で「桜を見る会」の招待者名簿管理で公文書管理法などに違反したとして内閣府人事課長らが処分を受けた問題について「役所の仕事の細かいことは政治家には分からない。分からないことで処分するわけにはいかない」と述べ政務三役の処分は必要ないとの認識を示した。官房長官・菅義偉をかばった形だ。

★22日には立憲民主党代表・枝野幸男が代表質問で「桜を見る会」をめぐる問題を追及したことについて「桜はもう散った。早くこの問題から次の建設的な議論に移していかないといけない。マスコミが取り上げてくれるからうれしがってやっている。こんな程度でしょう」と発言している。もっともこちらはネットには「散るどころかすぐに咲く」と反論されている。

★党内で二階といえば重鎮として重みがあるが、宮沢内閣不信任に賛成して自民党を飛び出し、改革フォーラム21、新生党、新進党、自由党とかなりの時代、小沢一郎と行動を共にしている。「もうずっと自民党にどっかりと君臨しているようにふるまっているが野党として自民党攻撃していたのが6年間、その後保守党、保守新党で自民党と連立を組み、02年に10年ぶりに自民党に復党している」。まもなく81になろうという大物幹事長は今、自民党をコントロールしているかに見えるが「幹事長人事も首相・安倍晋三が任命してくれているからだ。それを超える発言はしない」(二階周辺)というが、党内若手と違って無意味な軽口もたたかない。そこには何らかの意味があるはずだ。「桜は散った」が野党へのけん制程度ならお粗末としかいいようがないが。(K)※敬称略

政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

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