政界地獄耳

臆測呼ぶ「武漢ウイルス研究所」/政界地獄耳

★中国では春節(旧正月)で24~30日までお正月休みが続いているが、中国政府はこの連休を2月2日まで延長した。新型コロナウイルス対策のためだ。武漢では交通インフラが閉鎖されたが、全土では海外への旅行者も多い。潜伏期間が長く当初の症状が見極めにくいなど、感染者の特定が遅れるだけ被害が拡大するわけだが、対策には感染源などが特定されないとワクチンなどでの制圧も難しい。既に日本政府も27日の予算委員会で首相・安倍晋三が新型コロナウイルスを感染症法に基づく指定感染症に認定するとともに、武漢に滞在する邦人を帰国させるためのチャーター機を今日28日にも派遣する。

★感染源に対しては26日に中国中央テレビが「感染源は武漢市の華南海鮮市場の野生動物販売区域でウイルスが採取されている」と中国疾病予防コントロールセンターが発表したと伝えているが、既にアライグマだ、コウモリだ、ヘビだとの報道もあるが、発症を疑う患者が病院に殺到して、拡散している可能性も否定できない。日本では疑いがある場合、待合室などでの院内感染を防ぐためにも近所のクリニックなど行かずにまず最寄りの保健所に連絡するように専門家は呼びかけている。

★さて感染源だが武漢には世界でもトップクラスのバイオセーフティーレベル4(細菌・ウイルスなどの微生物・病原体等を取り扱う実験室・施設の格付け)の中国科学院・武漢ウイルス研究所微生物菌毒種保存センターがある。この施設との因果関係を疑う向きもある。情報がコントロールされているのか、実態が見えないだけに臆測を呼ぶ。政府関係者が言う。「今春、国賓として来日を予定する習近平国家主席の訪日計画が揺らぐ可能性もある。予断を許さない」。(K)※敬称略

政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

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