政界地獄耳

横行するコロナ感染での誹謗中傷/政界地獄耳

★暴露本で既に東京アラートならぬ、エジプトアラートが鳴り響いている都知事・小池百合子だが、第2波対策を強化しても1度緩和した“自由”を改めて制限するのは難しい。「あの自粛苦労はごめんだ」と、誰もが思ってしまうからだ。確かにコロナ禍は初動の遅れや、緊急事態宣言の発動の遅れと全国一律発令など、国民に一斉に自粛を求めたが、それがよかった部分と悪かった部分がこれから露呈し始めるのではないか。

★28日、東京・小金井市の病院で看護師らが新型コロナウイルスに感染し、ほかに患者ら18人が発熱などの症状を訴えているという。結局、都は15人の感染者を発表した。一方、4月30日から23日連続で感染者がゼロだったが、感染者を5日連続で計22人を出した北九州市長・北橋健治は同日、会見で「このまま続くと間違いなく大きな第2波に北九州市は襲われ、大変厳しい状況に陥るという認識を改めて共有し、しっかり対応してこの危機を脱却したい」とした。既にそろりそろりと第2波は押し寄せてきているのかもしれない。

★ところが集団感染や院内感染ならば、その感染経路が分かるだけでなく、隔離するなど感染者のコントロールは可能だが、コロナ禍初期のように発熱してもPCR検査も受けさせてもらえない状態ではない現在、自宅で症状が出始めた感染者になる可能性がある人たちも医療機関や保健所に問い合わせない場合が増えているのではないか。というのも、感染して完治して職場復帰しても「一生隔離していろ」「2度と会社に来るな」などの誹謗(ひぼう)中傷が絶えないという。県外ナンバーに嫌がらせをする「他県ナンバー狩り」や医療機関に務める人を嫌うなどと同様、陰湿な独特のいじめや差別が横行するからだ。社会の一員でいるためにコロナ隠しを余儀なくされるのではないか。図らずもSNSによる誹謗中傷が大きなニュースになっている昨今、コロナによる第2波と誹謗中傷という2次被害が日本を襲う。(K)※敬称略

政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

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