政界地獄耳

立憲民主党・代表選の体たらく/政界地獄耳

★立憲民主党代表・枝野幸男、国民民主党代表・玉木雄一郎は先月26日、連合会長・神津里季生と会談した。昨年末から今年にかけて両党が進めていた合流計画が流れたため、改めて衆院選の共通政策を練り上げていくことを確認した会合となった。「選挙協力しないと勝てない」は野党再編の合言葉となっているが、再編の思惑は別の形でも表れそうだ。

★立憲民主党政調会長代理・山内康一はネットでこれを「2大政党制の呪縛」と説明。どうして合流か現状維持かの二択しかないのか。山内は「合流して2大政党制をめざす以外に複数の政党で共通公約を掲げ、首班指名(首相指名)の統一候補を立て、小選挙区ではすみ分けて相互推薦するという『政党ブロック』的な戦い方もヨーロッパでは見られます。実際に自民党と公明党はそうやって20年間やってきました。誰も自民党と公明党に『合流すべし』とは言いません」と連立政権イコール合併ではないと解説する。

★ところが立憲に地殻変動が起きている。9月に枝野の党代表任期満了に伴い代表選挙が行われることになった。立候補できる要件は所属する国会議員の2割以上または20人以上の推薦。これが野党再編にどういう影響を及ぼすか。党内で出馬がうわさされるのは党幹事長代行・辻元清美。「既に辻元が所属する衆院副議長・赤松広隆に意向を伝えているらしい」(同党関係者)。立憲神奈川グループ(衆参9人)では江田憲司を推す声もある。また元首相・野田佳彦を党副代表・蓮舫、党国対委員長・安住淳、同副委員長・手塚仁雄ら野田政権の幹部たちが担ごうとしているという。党中堅議員が言う。「だが、江田も野田も会派入りはしているが立憲の党所属議員ではない。この後、立憲入りすればともかく、まだまだどうなるかわからない」という。野党の体たらくだけが国民に印象付けられそうな代表選になりそうだ。(K)※敬称略

政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

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