政界地獄耳

ポストに興味があって街に興味がない都知事/地獄耳

★現職2期目の圧勝が都民もメディアも冷めた感じだ。都知事・小池百合子を選択した有権者も小池のコロナ対策を評価しながらもコロナ対策をもてあそんだという認識はぬぐえない。小池は当選後のメディアとの会見などで感染者増を「3月の状況とは違う」としたが3月と比べて市区町村別、年代別発生状況がどう違うか実効再生産数はどう変化しているかという基本的な説明責任を果たしていない。

★今回の感染者増加で「夜の街関連」以外の情報を出さなくなったことを考えれば3月から進歩していないと言わざるを得ない。3月は「一律自宅にいなさい」でよかったかもしれないが、そこで学んだことはあったはず。休業協力金の金がないのでなくて、知恵が足りないのではないか。小池は昨年の税収増を訴え、早速議会に3000億の補正予算を提案するとしたが、休業協力金の金が尽きたというのには疑問符が付く。他県や国よりも格段に恵まれている天下り先維持の経費や他県で考えられない予算を洗い出せば、再対策経費ぐらいは出てくる。こうした無駄をなくして利権を洗い出すのが「都民ファースト」の公約だったのではないか。

★共産党の三鷹市議、紫野あすかは都知事選で「夜の街で生きている人も 昼の街でさまよう人も 夕陽を見ながらため息をつく人も 夜明けと共に働きに出る人も 夜勤が終わって家路につく人もいる。小池百合子氏の言う『街』とは何だ。『街』とは物理的なものではない。それは全て人だ。人が生きている、暮らしや営みがあってこそ初めてそれが『街』になるのだ」と記している。都知事のポストに興味があって、東京の街に興味のない知事はこれから何をするのだろうか。(K)※敬称略

政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

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