政界地獄耳

玉木を切るか、2度と合流など口にしないか/地獄耳

★立憲民主党と国民民主党の合流は、お盆前までにまとめる覚悟で進められていた。両党幹部は水面下でも相当の努力を払う。8月になるも両党に合流の機運が高まったのか否か、幹部以外は誰もわからない。国民民主党代表・玉木雄一郎は同党の小沢一郎に対して「このままでは合流が固まらない。でも譲れないものもある」と泣きつき、6日、小沢は立憲民主党代表・枝野幸男、同幹事長・福山哲郎と国会内で会談し、ハードルが高い幾つか、新党の党名は民主的に投票で決めるなどをしぶしぶ立憲に認めさせた。

★小沢は「何度も何度も同じお願いをしてきたが、ある意味で最後のお願いだ」と強調。「もうお盆、夏休みだ。これをまたいで議論を続けるのは国民のひんしゅくを買い、期待を裏切る」と不退転の決意を示した。これで一気に合流へ、かと思えばまた玉木がぐずり始める。9日、福山は「(合流に向けた)課題は全て整理できた。国民民主党が『了』とするかどうかに懸かっている」としたが、玉木は消費税や憲法などの重要政策については党首会談で決めたいと言い出した。

★国民民主党は党幹事長・平野博文が福山と調整に調整を重ねてきた経緯や努力を知りながら、また泣きついた小沢の努力も無駄にしようとしている。同党は幹部に決定を一任しながら、玉木は地方議会幹部とリモート会議を開くなど党の進むべき道の党内議論を今更ながら広げ、さらなるハードルを高めようとしている。だがこれでは立憲にも有権者にも「やる気がない時間稼ぎ」とみられるのは当然だ。平野のグリップが問われる。ここまできたのなら、玉木の代表を反党行為として解任すべきではないか。連合もおとなしく見ていないで、玉木解任で前に進めるべきだろう。合流しても結局、火種が玉木になりかねない。半年前、両党は同じ失敗をして合流は流れた。期待を寄せる有権者のためにまとまるという一点も合意できないのなら、玉木を切るか2度と合流など口にしないか、いずれかだ。(K)※敬称略

政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

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