政界地獄耳

首相久々ジム…だったら国会出てきたら/政界地獄耳

★新聞各紙は10日午後、首相・安倍晋三が都内のホテル内にあるフィットネスジムで汗を流したと報じた。ジムを訪れるのは1月3日以来。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて控えていたのではないかと伝えている。最近、健康を害しているのではないか、大きめのマスクに変えたのはやせたからではないかと健康不安説が出ていることを打ち消すためとはどこにも書かれていない。そもそもコロナ禍は1月よりも今の方がずっと感染拡大している。このタイミングは元気だとアピールしたにすぎない。

★だったら閉会中の国会に出てきたらいいではないか。野党は国会を開くべきとずっと言っているが、与党は今も閉会中審査で国会は開いている。お盆休みの今週も衆参で委員会は開かれるから問題ないという。ただ、国会は10月下旬まで開かないといっている。実は野党もそれはそれでいいのだ。野党の狙いは首相を国会の場に引きずり出すことだ。これには橋下徹がテレビで「安倍首相が国会を開きたがらないのは、野党がモリカケや桜を見る会や前法相・河井克之の選挙買収事件のような追及をやるからだよ。国会を開いてもらいたいならそんなつまらない追及はやめるべきだ」と言っているが、野党の狙いは見透かされている。

★ところが自民党国対筋は別の見方だ。「野党の要求を拒み続ければ、何か条件闘争で受け入れなくてはならない。それはそれで首相が出てきてくれれば解決するので、突っ張り続けることはすべてに優先するわけではない。ただ、それはそれで首相が国会に出てくるとか、国会を短期間開会するとなれば、こちらの心配は首相が勢い余って余計なことを口走らないかだ。それも野党の思うつぼ。今は出てこられても困るというのが本音だ」。事務方の苦労もわからないでもない。だが、国会の仕事は国民のためにある。10月下旬までとぼけ続けられるかどうかはわからない。(K)※敬称略

政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

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