【政界地獄耳】矛盾だらけ、連合会長・芳野友子の言動
★連合会長・芳野友子の政治的偏向で野党は翻弄(ほんろう)させられてきた。労働者の代表というにはその労働貴族的な発想や価値観、偏狭な政治観は幅広い価値観を共有するために、89年に先達が努力して作った連合の精神を踏みにじるものだ。連合は自治労や日教組など官公労が中心の総評、民間企業を中心とした同盟の当時から対立が激しく交わることのなかった組織を軸に、4つのナショナルセンターが合同することで誕生した日本最大の労働組合のナショナルセンターだ。
★政治的対立をしていた組織を1つにまとめて労働界が一丸となるという努力は並大抵ではなかったはずだ。無論、実際には合わないところも多いだろう。だがそれを胸に納めてまとまることに努めてきた。不可侵を貫くことは組織を壊してはいけないとの思いだ。今年2月、国民民主党が与党の予算案に賛成した。既に国民民主党は与党入りに前のめりで、芳野体制はそれを後押しするように、説明を求めた立憲民主党代表・泉健太に「内容や立場に賛同ということではなく、説明として理解をした」と妙な解説をし、ガソリン税を軽減するトリガー条項の凍結解除に向けて予算案に賛成したのだと国民民主党代表・玉木雄一郎の説明をうのみにし、「連合としては予算案に反対していない」とまで言い出した。
★一方、芳野は立憲と共産党の選挙協力はあり得ないと強く反発。自らも自民党に接近するなど異常行動を続けた。ところが不思議なことに立憲と日本維新の会の臨時国会での共闘には何も言わない。かねて国民民主と維新の共闘には理解を示す民間労組もいたが、国民民主を差し置いて立憲が維新との共闘を先駆けた。芳野の共産大嫌い、自民大好き、ほかは自由の対応に野党は翻弄されてきたことは矛盾だらけではないのか。(K)※敬称略
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政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)