米でまた銃乱射「ユダヤ人死ね」教会襲撃11人死亡

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米東部ペンシルベニア州ピッツバーグのシナゴーグ(ユダヤ教会堂)で27日、宗教行事中に銃撃が起き、連邦捜査局(FBI)によると11人が死亡し6人が負傷した。負傷者4人は、突入した警察官。警察は銃撃戦の末、ロバート・バウアーズ容疑者(46)を現場で拘束、ユダヤ人を標的とした憎悪犯罪(ヘイトクライム)として調べている。連邦検察は訴追手続きを始めた。

米国でまた、銃乱射による犠牲者が出た。米ユダヤ人団体は「ユダヤ人社会を標的にした米国史上最悪規模の事件」と非難。米国内ではオバマ前大統領ら民主党有力者らに宛てた爆発物連続送付事件の容疑者が26日に逮捕されたばかりで、11月6日の中間選挙を前に社会分断の深刻さが改めて露呈した。

現場はユダヤ人の多い閑静な住宅街。27日午前、土曜の安息日の礼拝に100人近い信者らが集まったシナゴーグに、複数の銃器を持った容疑者が「ユダヤ人はみな死ね」と叫びながら侵入した。当時は新生児の名付けの儀式も行われていた。死傷者に子どもはいないという。負傷者のうち4人は警察官。バウアーズ容疑者も負傷した。

トランプ大統領は27日「恐るべき、恐るべきことだ」と事件を非難し、近く現地入りする意向を表明。一方で、シナゴーグ内に武装した警備員がいれば事件は防げたと主張した。同州のウルフ知事(民主党)は「武器がはびこる現状」こそ、こうした事件の背景にあると反論した。

米メディアによると、バウアーズ容疑者は反ユダヤ主義の主張をインターネット上に書き込んでいた。捜査当局は単独犯だとしている。現場周辺では27日夜、多数の市民が集まって犠牲者を追悼、ホワイトハウスには半旗が掲げられた。

米国内では昨年のトランプ政権発足以降、シナゴーグやユダヤ人墓地などへの嫌がらせが多発、捜査当局が警備を強化していた。

◆ユダヤ人 ユダヤ教を信仰する人々。古代ではパレスチナに居住していたイスラエル人の子孫。早くから世界各地に離散、キリスト教徒による社会的差別を受けた。第2次世界大戦後にイスラエル共和国を樹立。ユダヤ教は、ヤハウェを唯一至高の神とする世界最古級の宗教。信者数は約1400万人とされる。

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