ローマ教皇レオ14世は16日、訪問先のカメルーン西部バメンダで演説し「世界は一握りの暴君によって荒廃が進んでいる」と述べた。米イスラエルのイラン攻撃を巡ってトランプ米大統領が教皇への批判を繰り返す中、改めて戦争を行う指導者らを批判した。トランプ氏を念頭に置いた可能性もある。
アフリカ歴訪中の教皇は演説で「宗教と神の名を軍事的、経済的、政治的な利益のために悪用する者は災いだ」と言及。戦争の主導者は「破壊は一瞬なのに、再建には一生かかっても足りないことを知ろうとしない」と懸念を示した。
ロイター通信によると、トランプ氏は16日、米ホワイトハウスで記者団に「教皇は言いたいことを言えば良いが、意見が異なることもある」とし、「教皇は理解しなければならない。イランは核兵器を持つことはできない」と持論を述べた。
トランプ氏は12日、教皇がイランの核保有を容認していると一方的に主張し「米大統領を批判する教皇は望まない」と交流サイト(SNS)に投稿。教皇は記者団に「私はトランプ政権を恐れていない。戦争反対の声を上げ続ける」と語った。
カメルーンはかつて西部を英国、東部をフランスが統治。英語圏住民は経済格差への不満を強め2016年以降、独立運動が活発化した。抑え込みを図る政府側との衝突が各地で起き、多くの死者が出ていた。
教皇は今月13~23日の日程でアルジェリア、カメルーン、アンゴラ、赤道ギニアのアフリカ4カ国を歴訪している。(共同)