色とりどりのメダカはみんな“瀬戸内生まれ”-? 主に国内各地で流通する「観賞メダカ」について、大規模ゲノム(全遺伝情報)解析を実施したところ、いずれも瀬戸内海沿岸を中心とする野生メダカに由来する可能性があるとの研究成果を、広島大などのチームが20日までに国際学術誌に発表した。
チームによると、数百品種ある観賞メダカのうち、ひれの長さや目の大きさ、色の特徴などから86品種を対象にし、計181匹のゲノムを解析。全国の野生メダカのデータベースで比較すると、大阪、高松、広島、大分など西日本や瀬戸内海に面した地域と遺伝子の配列がよく似ていた。
観賞メダカの文化は江戸時代からある。関西や瀬戸内地域で発見された「ヒメダカ」などから交配をし、品種改良を進め全国に広がったのではないかと推測する。
また体形や体色を調べると、ひれの大きさや目が飛び出ているなど、子や孫の世代に遺伝する特徴が34種類あった。29種類でゲノムを解析したところ、黒さが特徴の品種「オロチ」では、特定の遺伝子で一部分が欠けていることが分かった。
メダカと人間の遺伝子は約70%が共通。人間で同様の欠損があった場合、体の一部が勝手に動いてしまう症状「不随意運動症」を引き起こすという。この遺伝子を詳細に分析すれば、診断や治療に役立つ可能性があるとしている。
広島大の大森義裕教授は「関西や瀬戸内地域に由来するとの発見は観賞メダカの歴史を語る上で大きな進展だ。人間の病気との関係もさらに研究していく」と話した。(共同)