妊婦死亡の事故、禁錮3年求刑 遺族が求めた胎児への罪は問えず

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愛知県一宮市で昨年5月、妊娠中の研谷沙也香さん(当時31)が車にはねられ死亡した事故で、自動車運転処罰法違反(過失致死)の罪に問われた児野尚子被告(50)の論告求刑公判が22日、名古屋地裁一宮支部(鳥居俊一裁判長)で開かれ、検察側が禁錮3年を求刑した。弁護側は寛大な処分を求め結審した。判決は6月18日。

事故後に帝王切開で生まれた日七未ちゃんに重い障害を負わせた罪を問うよう遺族が求めたが、刑法上胎児は母体の一部とされているため、検察が見送った経緯がある。

検察側は論告で、一時的な睡眠状態や意識消失に陥った可能性を公判で主張した被告について「そうした疾患はなく、衝突後もブレーキを踏んで車を停止させた」とし、後付けで不自然だと指摘した。弁護側は最終弁論で「結果の重大性をもって過度に重い罪を科すべきではない」と訴えた。

意見陳述した沙也香さんの夫友太さん(33)は「娘が成長していく姿を妻と共に見守りたかった」と話した。被告は最終意見陳述で「幸せな人生を奪ってしまった」と謝罪した。

検察は日七未ちゃんへの過失傷害罪は問わない一方で、訴因変更が認められ、日七未ちゃんの名前と母体で受けた影響を起訴状に盛り込んだ。起訴状によると、被告は昨年5月、路側帯を歩いていた沙也香さんを車ではね、2日後に死亡させたとされる。(共同)