陸自が国内最大の火力演習、離島想定しドローン対処も盛り込む

陸上自衛隊は7日、静岡県の東富士演習場で国内最大の実弾射撃演習「富士総合火力演習」を実施した。年1回の演習で従来と同様、火砲や戦車を使い、離島で敵に侵攻されてから反撃までの流れを披露。ウクライナや中東での戦闘で重要性を増すドローンへの対処も盛り込んだ。今春から配備が始まった長射程ミサイルも初めて公開した。大分県日出生台演習場で4月、4人が死傷する事故が起きた「10式戦車」での射撃は見合わせた。

小泉進次郎防衛相が現地で視察。演習では、隊員が自動照準機能付きの小銃で飛来するドローンを撃ち落とした。敵に見立てた標的へ砲弾が次々と放たれ、塹壕にいる敵を排除。10式に代わり、旧式の「90式戦車」が爆発しない演習弾を射撃した。

公開された長射程ミサイルは、3月から静岡県の富士駐屯地に配備された「25式高速滑空弾」。政府が「反撃能力」の名称で導入した敵基地攻撃能力の運用手段となる。発射車両が出たが実射はせず、会場のスクリーンに発射映像が映し出された。

演習の隊員は指揮部隊を含め約3000人で、昼夜2回の演習で弾薬計約69・5トン(8億2000万円相当)を使用。新型コロナウイルスの感染が拡大した2020年以降は一般公開を取りやめ、隊員教育を主な目的としている。今年も陸自のユーチューブで中継された。(共同)