高市早苗首相、米イラン合意は「大きな一歩」 外務省には警戒や疑問の声も

高市早苗首相は15日、米イラン双方が戦闘終結に向けた覚書に合意したと表明したことを受け「事態の収束に向けた大きな一歩として歓迎する」とX(旧ツイッター)に投稿した。封鎖状態となっていたホルムズ海峡の自由で安全な航行や、イランの核問題の最終的合意に関し「覚書の内容が着実に実施され、一日も早く実現することを強く期待する」と強調した。

交渉の仲介を担ってきた関係国の努力を「高く評価する」とした。日本の立場について「事態の沈静化が一刻も早く実際に図られることが最も重要との立場から、積極的な外交努力を行ってきた」と説明した。

木原稔官房長官は記者会見で、覚書の履行によりホルムズ海峡の安全航行が確保されれば「わが国経済や世界経済を下押しするリスクを低下させることが期待される」と述べた。

茂木敏充外相は談話を発表し「引き続き国際社会と緊密に連携し、中東地域全体の平和と安定の実現に向けあらゆる外交努力を重ねる」と表明した。

外務省幹部は合意を歓迎しつつ、内容や今後の履行状況を精査する考えを示した。「一時的でも戦闘が終わるのは喜ばしいが、ここから段階を踏み、着実に和平に向かうか注意しなくてはいけない」と語った。ホルムズ海峡が開放されれば、日本だけでなくエネルギー不足に苦しむ東南アジアなどにも好影響があると指摘した。

19日の署名式までは油断できないとの見方もある。外務省関係者は「レバノンの親イラン民兵組織ヒズボラに攻撃を続けるイスラエルを、米国がいかに抑え込むかがポイントだ」と解説。別の幹部は「原油価格高騰を招いただけだった。そもそも米国は何をしたかったのか」と疑問視した。(共同)