富山県の新田八朗知事は8日の定例記者会見で、富山空港(富山市)の愛称を岐阜県高山市の名前を取り入れた「富山高山すし空港」に改名すると発表した。富山県によると、愛称に他県の地名が付くのは珍しく、山口県萩市から取り入れた石見空港(島根県益田市)の「萩・石見空港」に次いで国内2例目。
空港の愛称は「富山きときと空港」だった。新田氏は会見で「世界の方々に分かりやすく発信する目的だ」と説明。古い町並みが残る岐阜県高山市や白川郷(岐阜県白川村)などに近いとアピールし、インバウンド(訪日客)による空港の利用者増を目指す。
富山県では2023年以降、富山湾の海の幸などをイメージし、すしを軸に関係人口の増加や観光振興を目指すブランディング戦略を進めている。空港運営会社側が今年5月、新田氏に「高山」と「すし」を入れた愛称変更を提案。県が検討を進めていた。
新田氏は「県民にとって必ずしもすぐには納得できないワードかもしれないが、ご理解いただきたい。思い切った方法も必要だ」と話した。
江崎禎英岐阜県知事は「本県への空の玄関口となることを期待する」とコメント。高山市の田中明市長は「富山県民がどう感じているのか」と気にかけた上で「両地域の発展につながることを望む」とし、飛騨・高山地域の観光団体の堀泰則会長(78)は「ユニークでインパクトがある。活用が進めばさらなる誘客につながる」と期待した。
25年度の富山空港利用者は約38万人。前年度から約4%減った。羽田や札幌便がある。国際線定期便は運休が続いていたが、今年8月から台北便が再開する予定。