藤井聡太王位(竜王、名人、棋聖、棋王、王将=23)に伊藤匠2冠(叡王、王座=23)が挑戦する、将棋の伊藤園お~いお茶杯第67期王位戦7番勝負第2局が15、16の両日、有馬温泉(神戸市北区)の老舗旅館「中の坊瑞苑」で行われ、後手の藤井が伊藤を下し、対戦成績を1勝1敗のタイに戻した。
藤井は王位戦7連覇を、伊藤は自身初の3冠を目指す。第3局は29、30日、北海道登別市「祝いの宿 登別グランドホテル」で行われる。
8大タイトルを分け合う同学年同士の注目カード。伊藤が得意の「相掛かり」を選択し、双方が飛車先の歩を突き合い、角交換から組み合った。序盤から両者の強気がぶつかり、盤上は緊迫感に包まれた。
終局後、藤井は「一局を通し、判断であったり急所をつかむのが非常に難しい将棋だった」と振り返った。1日目午後の再開直後、飛車を切って角と交換。敵陣奥深くへ角を打ち込み、自陣の角も成り込ませて2枚角による鋭い攻めを築いた。終盤にも絶妙な馬寄りで主導権を握り、押し切った。
以前、好きな駒を問われ、「角」を挙げた。「使い方が問われる駒」と語り、角が成った「馬」についても「角から馬になるような、成長であったり、戦法を目指したい」と話していた。第2局は角を起点に局面を切り開き、馬の力を生かして白星をつかんだ。
これで互いに後手番ブレークで1勝1敗。藤井は有馬温泉での対局を7戦7勝とし、巻き返しに成功した。「しっかり準備をして、よい状態で臨めればと思う」。真夏のライバル対局は、舞台を北の名湯・登別へ移し、さらに熱を帯びていく。【松浦隆司】