和服姿のトップ棋士12人が全国を転戦して公開対局で行う、「2026年度将棋日本シリーズJTプロ公式戦(JT杯=優勝賞金500万円、準優勝150万円)」の1回戦第3局、羽生善治九段(55)対石田直裕六段(37)戦が25日、静岡市「ツインメッセ静岡」で行われた。持ち時間各10分。これを使い切ると1手30秒の秒読みで、ただし1分単位で合計5回の考慮時間がある早指し戦は、後手の石田が矢倉に組んだ羽生の陣地に急戦で挑んだ。中盤の思い切った仕掛けから攻めをつなげて、106手で快勝した。
昨年の竜王戦で挑戦者決定戦3番勝負に勝ち上がった石田は、意外にも今回がJT杯初出場。今回の出場者の中では、37回連続出場の羽生に次ぐ年長者となる。しかも、羽生とは初顔合わせ。プロ棋士養成機関の奨励会時代にはタイトル戦などで羽生の記録係を務めたこともある。そんなあこがれの「雲の上の存在」とも言うべきレジェンドから、オールドルーキーがうれしい初出場初勝利を挙げた。「先手陣が良くなる前に動いていった。壁銀のまま攻め込む形ができて、ペースを握ることができた」と振り返っていた。
2回戦に進出した石田は9月5日、広島市「広島サンプラザホール」で行われる中国大会で永瀬拓矢九段と対戦する。