【王位戦】北の温泉地登別 鬼のような将棋で勝つのは藤井聡太6冠か伊藤匠2冠か

王位戦第3局の前日検分を行う藤井聡太王位(左)と挑戦者の伊藤匠2冠(右、日本将棋連盟提供)

7連覇を目指す藤井聡太王位(24)が同学年の伊藤匠叡王・王座(23)の挑戦を受ける、将棋の伊藤園お~いお茶杯第67期王位戦第3局が29日午前9時からの2日制で北海道登別市「祝いの宿 登別グランドホテル」で始まった。先手後手は事前に決まっており、本局は藤井が先手、伊藤が後手。

札幌市出身の屋敷伸之九段が対局開始を告げると、藤井はいつものようにお茶を一服、口に含む「初手お茶」の後、飛車先の歩を突いた。対する伊藤もじっと盤を見つめてから飛車先の歩を突くと、角換わりに進んだ。

ここまでお互いに後手番を制し、1勝1敗。第1局は角換わりからの伊藤の工夫に対し、藤井が仕掛けた手をとがめられ、伊藤が先制した。相掛かりの第2局は伊藤の初日の構想が疑問だったため、乱戦から抜け出した藤井が押し切って追いついている。

対局前日、両対局者は観光名所の登別地獄谷を訪れた。9種の泉源があり、噴き出す煙や煮えたぎる噴気孔が各所で見られた。その「地獄」のようなありさまから地名が付けられ、地獄の門番とも言うべき鬼が登場した。ここでは「湯守り」の役割を担っているという。

第3局に向け、藤井は「鬼のように盤上で集中して」、伊藤は「真剣に大切に指していきたい」と語った。「勝ち将棋、鬼のごとし」とばかりに、北の温泉地で勝ち名乗りを上げるのはどちらか。

持ち時間は各8時間。2日間とも昼食休憩が午後0時30分から1時30分にあるほか、午前10時と午後3時におやつが出される。初日は午後6時の段階で手番の棋士が封じ手を行い、2日目へと継がれる。

【動画】藤井聡太王位、いつもの「初手お茶」で王位戦開始