【王位戦】藤井聡太王位「勝ち将棋、鬼のごとし」 伊藤匠2冠下し北の大地で抜け出す

藤井聡太王位(日本将棋連盟提供)

7連覇を目指す藤井聡太王位(竜王・名人・棋聖・棋王・王将=24)が同学年の伊藤匠叡王・王座(23)の挑戦を受ける、将棋の伊藤園お~いお茶杯第67期王位戦第3局が30日、北海道登別市「祝いの宿 登別グランドホテル」で行われた。29日午前9時からの2日制で始まった対局は、激しい攻め合いの末に30日午後6時49分、151手で藤井が勝ち、2勝1敗と抜け出した。第4局は8月18、19日、長崎市「ガーデンテラス長崎ホテル&リゾート」で行われる。

藤井が盤上で鬼と化した。2日目の午後5時前後から局面が動き出す。寄せの構図を思い描き、勝利へとまっしぐらに進んだ。「勝ち将棋、鬼のごとし」。登別温泉でお湯を守る使命を帯びる鬼もびっくりの「鬼脚」で決着をつけた。

「急所をつかむのが難しい将棋でした」。持ち時間8時間のうち、初日で5時間17分(伊藤は2時間24分)も使ったのが苦慮を物語る。馬を作り、桂を成り込んだ伊藤に対し、湯煙で前がみづらいかのように攻めの拠点を探り続けた。「いろいろと筋の組み合わせがあって、きわどいかと思いました」。終盤、伊藤の駒を取りながら攻めの形を作る。「指しやすくなったかと思いました」。

北海道でのタイトル戦は、2020年7月の王位戦で初めて札幌市を訪れた。一昨年の王位戦(函館市)で渡辺明九段に敗れたのを除けば、8勝1敗。相性のいい北の大地でシリーズを左右する対局を制し、大きな白星を積み上げた。