囲碁の一力遼名人(王座・天元=29)が和服対局の可能性を示した。1日に東京都千代田区「日本棋院東京本院」で打たれた、「白瀧らんか杯」(7月4日、東京・練馬区「白瀧呉服店」)優勝者の柳原咲輝二段(15)との記念対局の後に明らかにした。
「白瀧らんか杯」は、20歳以下の若手女性棋士4人が和服姿で対局する非公式戦。若手の活躍の場を広げるとともに、囲碁の魅力と和文化の美しさを多くの人に伝えることを目指している。一力は、柳原とともに和服姿で盤に向かった。
タイトル戦の就位式、囲碁イベントでは和服姿を披露しているが、対局ではない。「始まってしまえばスーツと変わらず、正座も気になりませんでした」。テストケースのような形で挑んだ今回、和服対局の評判上々だった。
将棋界では、藤井聡太6冠を筆頭にタイトル戦の和服姿が恒例行事のようにもなっている。囲碁界では、数十年前には着ている棋士がいたという。最近はいない。「機会があったら心機一転、どこで着るかもしれません」と笑った。
今月26、27日に甲府市「常磐ホテル」で開幕局を迎える第51期名人戦7番勝負で、一力は芝野虎丸棋聖・十段の挑戦を受ける。その後も天元戦、王座戦と防衛戦が続くなど、重要対局が控えている。「コンディションを整えていい碁を打ちたいです」と抱負を語った。もしかすると、その際に和服姿も見られるかも知れない。