将棋の第84期名人戦を制した藤井聡太名人(24)の就位式が7日、東京都文京区「ホテル椿山荘東京」で行われた。今期の7番勝負は、名人戦初登場となった糸谷哲郎九段に4連勝。ストレートと防衛で4連覇を果たした。開幕局では糸谷が1筋の歩を初手から連続して見せるという、名人戦史上初めての指し手を披露した。それ以外にも予期せぬ指し手に藤井が対応しながら、白星につなげた。
就位式の謝辞では、「初めに先月の熊本地震で亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、被災された方に心よりお見舞いを申し上げます。1日も早く復興が進み、平穏な日常が戻ってくることを祈念しております」と述べた。
その後、シリーズを振り返った。「糸谷九段が斬新という言葉を掲げられたとおり、私にとっても、今までのタイトル戦とは大きく異なるシリーズになりました。第1局の端歩に始まり、第2局以降も事前にはどのような将棋になるか予想できないという対局が続きました。また、中、終盤においても、私の予想と全く異なる手を指させることも非常に多くあったかと思います」とした。
来期5連覇できれば、永世名人の称号を得る。「棋は対話なりという言葉が示すとおり、盤上において自分とは異なる発想や価値観を相手に提示され、それに対して自分が考えや価値観を指し手として現すというのは、将棋の持つ大きな魅力の一つではないかと思います。今期の名人戦ではそのようなプロセスを楽しみながら指すことができたのではないかとおもっております。また、将棋の持つさまざまな可能性を改めて深く実感するシリーズにもなりました。今後も将棋の持つ幅広い可能性をしっかり見つめて、それに対して理解を深めていけるように取り組んでいけたらと思っております」と、さらなる飛躍を誓っていた。