トランプ大統領、専用機搭乗を「おとり」に別の軍用機に乗り換え イラン脅威で

米紙ワシントン・ポストは10日、トランプ大統領が7月上旬に訪問先のトルコを出発する際、旧型の大統領専用機に搭乗したと見せかけて、別の軍用機にひそかに乗り換えていたと報じた。イラン側が暗殺を企てているとの情報を受けた措置。同行記者団や一部のホワイトハウス職員は事情を知らされないまま旧型機に乗って出発し「おとり」(米メディア)となった。

トランプ氏は7月8日、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に参加後、トルコの首都アンカラの空港で、テレビカメラに手を振って旧型機に乗り込んだ。米主要メディアによると、その数分後、機体に横付けした機内食を運ぶ車両に乗って離れ、別の軍用機へと移った。

トランプ氏は軍用機で中継地の英国の基地に到着後、報道陣の目を避けて旧型機にいったん乗り込んだ。その後、旧型機に乗ってきたかのようにテレビカメラの前で機体から降りてみせ、もともと乗り換える予定だった新たな専用機に搭乗し、米国に帰国した。

米紙ニューヨーク・タイムズは、専用機が地対空ミサイルで狙われる可能性や、NATO首脳会議の会場周辺で携帯型ミサイルを持った人物の目撃情報があったことを米情報機関が把握していたと報じた。

ワシントン・ポストによると、2000年にインドとパキスタンの関係が緊張する中で、当時のクリントン米大統領がパキスタンの首都イスラマバードを訪問する際もおとりの航空機が使われた。その際には、メディア代表者にオフレコで事前に事情の説明があった。

トランプ氏の新たな専用機はカタールから譲り受けて改修したもので、旧型機と同等の対ミサイル防衛能力を備えていないとされる。(共同)