囲碁の井山裕太碁聖(37)に佐田篤史七段(30)が挑戦している第51期碁聖戦5番勝負第5局が21日、大阪市の日本棋院関西総本部で行われ、井山が勝利した。対戦成績を3勝2敗とし、碁聖を防衛。6連覇を達成するとともに、17年ぶりの無冠危機を回避した。
重圧のかかる最終局でも、井山は冷静な打ち回しを見せた。中盤以降の難解な戦いを乗り切り、終盤まで優勢を保って押し切った。終局後、井山は「ひとまず1つ結果を出せて、非常にうれしく思います」と安堵(あんど)の表情を見せた。
第1局を落とした後、第2、3局を連取したが、第4局で佐田に敗れ、2勝2敗のタイに持ち込まれていた。最終局を落とせば、20歳で7大タイトルの名人を初獲得して以来、17年ぶりに無冠となる大一番だった。
16年4月には囲碁界初の7冠制覇を達成。18年2月、将棋の羽生善治九段と一緒に国民栄誉賞を受賞した。無冠ピンチも「本局は意識せずに臨めた」と振り返った。近年、タイトル数を減らしながらも第一線で戦い続けてきたが、今期の碁聖戦でも追い込まれながら踏みとどまり、第一人者としての底力を示した。【松浦隆司】