沖縄県名護市辺野古沖で船が転覆し同志社国際高(京都府京田辺市)の女子生徒らが死亡した事故を巡り、高校を運営する学校法人同志社(京都市)の八田英二理事長(77)が、事故の責任を取り理事長職を辞任する意向を示したことが25日、関係者への取材で分かった。高校の西田喜久夫校長も8月末に退任し、2学期から新たな校長に交代する方向という。
関係者によると、八田氏は21日に開かれた臨時理事会で意向を示した。文部科学省から中立性を欠くと指摘された教育活動の検証や、再発防止策の策定を学校法人が進めており、遅くとも本年度中に理事長を退く見通しという。
松本洋平文部科学相は25日の閣議後会見で「これで問題への対応が終わるものではない。引き続き学校法人と高校が責任を持って対応することが重要だ」と述べた。学校側が進めている事故の再発防止策の策定を「しっかりと見守っていく」と強調した。
学校法人は取材に「理事会の決定事項でないので、答えは差し控える」とコメントした。
八田氏は同志社大の経済学部長や学長を歴任し、2011~13年に学校法人の理事長を務めた。17年から総長兼理事長。15~21年には日本高野連会長も務めた。
また学校法人が、校外活動の安全を統括する「安全管理室(仮称)」を設置する時期について、当初の10月から9月に早めることも分かった。
学校法人が設置した第三者委員会は7月、調査報告書を公表し、安全配慮義務違反や教員らの安全管理に対する意識の欠如を厳しく指摘した。
事故は3月16日、研修旅行の平和学習で発生した。米軍普天間飛行場(宜野湾市)の辺野古移設に反対する「ヘリ基地反対協議会」が運航する抗議船2隻が転覆し、生徒の武石知華さん(当時17)と金井創船長(同71)=が死亡した。(共同)