高市早苗首相は25日、米政権が国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長らを制裁対象に指定したことに対し、法の支配を重視する日本の立場と相いれず、大変深刻に受け止めていると述べた。これまでの「大変残念」との表現を強め、与野党の一部から出ていた弱腰批判に反論した形。赤根氏への支援を続ける考えも示した。官邸で記者団の取材に応じた。
首相は、記者団から「弱腰との批判が各方面から出ている」と指摘されると「弱腰との批判は当たらない」と主張。「米国に対し、さまざまなレベルで制裁対象にしないようぎりぎりまで働きかけを続けてきた」と説明した。
赤根氏が制裁対象となった場合に備え、金融取引に関してアドバイスをした上で手続きを後押しするなど「親身に対応してきた」と強調。赤根氏が直面する危機感や懸念を共有していると言及した。
日本がICCの最大の分担金拠出国である点に触れ、邦人保護だけでなく「大切な組織も守っていかなければならない。さらに何らかの措置がされるのかも含め、注視しながら必要な働きかけを行う」と述べた。
茂木敏充外相も25日の記者会見で米制裁に関し「法の支配徹底のためICCを支持してきた日本の立場と相いれない」と表明。ICCが本部を置くオランダに外務省幹部を派遣し、赤根氏から必要な支援を直接聞き取ったとも明らかにした。
ICCに対する米政権の姿勢について「非常に厳しく、さらなる措置も示唆されている」と指摘し、関係国と連携し、効果的な対応を検討する考えを示した。
平口洋法相は25日の記者会見で、法務省によるICCへの検事派遣を継続すると明言した。(共同)