藤井聡太王位(竜王、名人、棋聖、棋王、王将=24)に伊藤匠2冠(叡王、王座=23)が挑戦する将棋の伊藤園お~いお茶杯第67期王位戦7番勝負第5局が26、27の両日、徳島市の「渭水苑」で行われ、先手の藤井が93手で伊藤を下した。シリーズ対戦成績を3勝2敗とし、7連覇に王手をかけた。
自身初の3冠を目指す伊藤はかど番に追い込まれた。第6局は9月8、9日に神奈川県秦野市「元湯陣屋」で行われる。
戦型は角換わり。終局後、藤井は「玉頭から戦いを起こしてどうかなと考えていた」と新構想を振り返った。63手目、自玉頭から相手の攻め駒にぶつける、いわゆる「頭突き」と呼ばれる強烈な一手を8筋から仕掛けた。解説のプロ棋士もうならせる異次元の一手でペースをつかむと、2日目に入っても攻勢を緩めず、押し切った。
藤井の2日制7番勝負で終局時間が最も速かったのは、25年10月の竜王戦7番勝負第2局、佐々木勇気八段戦の午後2時13分だが、本局の午後3時38分は王位戦7番勝負では最速の白星となった。次局に向け、「後手番になるので、しっかりと準備したい」と気を引き締めた。【松浦隆司】