国立科学博物館などの研究グループは27日までに、江戸時代に制作され、名古屋城天守に太平洋戦争末期まで掲げられていた金色のしゃちほこ(金鯱)について、金色に見えるよう、表面に特殊な加工が施されていることが判明したとの研究結果をまとめた。24日付で「日本物理学会誌」に発表した。
名古屋城は終戦間際の空襲で焼失。焼け残ったしゃちほこのうろこは、連合国軍総司令部(GHQ)に大半が接収されたが、一部地元に残った。
2022年度から、残ったうろこを蛍光エックス線などを使って調査。部位によって金と銀の比率が違い、部位を再利用しながら、少なくとも4回修理されていたことを確認した。名古屋城が創建された慶長17(1612)年当時の部位が混じっている可能性が高いという。
また、うろこの表面は特に金濃度が高くなっていることも判明。江戸時代には小判を鋳造する際、「色付薬」を塗布して加熱し、表面の銀を除去して金濃度を高める技法が使われていた。うろこにも同じ技法が施されたとみられ、研究グループは小判など以外でこの技法が確認されたのは初めてとしている。(共同)