藤井聡太王位(竜王・名人・棋聖・棋王・王将=23)が7連覇を達成した。9日、神奈川県秦野市「元湯陣屋」で行われた将棋の伊藤園お~いお茶杯第67期王位戦第6局で、挑戦者の伊藤匠叡王・王座(23)を下した。8日午前9時からの2日制で始まった対局は、角換わりから前例のない力戦の激しい攻防の末、後手の藤井が終盤抜け出した。対戦成績を4勝2敗とし、タイトルを防衛した。
藤井の終盤力が威力を発揮した。寄せを読み切ったか、指し手がスピードを増す。伊藤陣を一気に攻略した。勝てば防衛という重要な対局だったが、特に意識せず自然体で臨んだ。
前日には、「後手番ですし、序、中盤で均衡を保って難解な終盤に持ち込めればと思っています。2日間しっかりと集中して盤上に全力を尽くせればと思っています」と話していた。
対局はあとがない伊藤が得意とする相掛かりではなく、角換わり早繰り銀で挑んできた。積極的な踏み込みに対し、うまく受けてチャンスをうかがう。バランスを崩さないように心がける。勝機とみるや、カウンターから攻めに転じた。
伊藤とは23年竜王戦以来の2日制7番勝負。開幕局(7月4、5日、浜松市)、第4局(8月18、19日、長崎市)と落としたものの、確実に白星を重ねた。
今年のタイトル戦はいきなり厳しい立場に追い込まれた。王将戦で永瀬拓矢九段に1勝3敗、棋王戦で増田康宏八段で1勝2敗と、いきなりダブルかど番に立たされた。そこから逆襲に転じて合わせて5連勝。「ダブル逆転防衛」を果たした。この経験を生かして4月からの名人戦は糸谷哲郎九段に4連勝、6月からの棋聖戦は服部慎一郎七段に3連勝。王位戦でも同学年対決を制した。次は来月からの竜王戦。再度服部の挑戦を受ける。タイトル防衛に向けて準備を進める。