将棋の伊藤園お~いお茶杯第67期王位戦を4勝2敗で防衛し、7連覇を達成した藤井聡太王位(竜王・名人・棋聖・棋王・王将=23)が激闘から一夜明けた10日、記者会見に応じた。
8日午前9時からの2日制で、神奈川・秦野市の元湯陣屋で行われた第6局は、挑戦者で先手の伊藤匠叡王・王座(23)の踏み込みに対し、対応を迫られた。形勢が二転三転し、双方1分将棋となる激戦で、「負けを覚悟した」という藤井が最後に局面をひっくり返して140手の熱戦を制した。
もし、第6局を落として3勝3敗になったら、最終第7局は28、29日に甲府市の常磐ホテルで行われることになっていた。会見でその話を振られると、藤井は思わず苦笑いした。
京都府は11戦11勝、千葉県と栃木県は8戦8勝と得意にしているが、常磐ホテルでのタイトル戦は3戦3敗。自覚している。最初は2021年8月の叡王戦第2局で豊島将之叡王(当時)に敗れた。一昨年6月の叡王戦と昨年10月の王座戦は最終第5局で伊藤に敗れ、ともに2勝3敗でタイトルを失っている。実は藤井にとっては「鬼門」ともいうべき場所だ。
まして、伊藤はこの2局に加え、昨年と今年の叡王戦でも最終第5局で斎藤慎太郎八段を下して防衛を果たしている。最終局は4戦4勝とめっぽう強い。「ミスター・フルセット」だ。
藤井は「フルセットの強さは知っています。そのことは考えずに今の1局に集中できればと考えていました」と話した。続けて、「常磐ホテル様ではあまり結果が出ていないんですけど、対局場として素晴らしいところ。私自身も早く1勝を挙げて、払拭したいと思います」と前向きだった。