伊藤匠王座(叡王=23)に広瀬章人九段(39)が挑戦する将棋の第74期王座戦5番勝負第2局が15日、名古屋市の「名古屋マリオットアソシアホテル」で行われ、先手の伊藤が広瀬を下し、対戦成績を1勝1敗のタイに戻した。伊藤は初防衛、広瀬は8年ぶりのタイトル奪取を目指す。第3局は10月2日、北海道虻田郡ニセコ町の「ニセコ温泉郷 いこいの湯宿 いろは」で行われる。
戦型は角換わり。伊藤が早繰り銀から前例のない積極策に出ると、広瀬も研究手を繰り出した。中盤までは互角の形勢だったが、終盤に広瀬がリードを拡大。最終盤で伊藤が逆転し、長手数の詰みを鮮やかに読み切った。
終局後、伊藤は「終盤は際どかったが、ちょっと足りないかなと思っていた」と振り返った。劇的な逆転勝利に「たまたま詰んでいた。なんとか詰みを拾うことができて幸運だった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
伊藤は9月8、9日に行われた藤井聡太王位との第67期王位戦第6局に敗れ、シリーズ2勝4敗で敗退。王位戦第5局、王座戦第1局、王位戦第6局と続いた公式戦の連敗を3で止め、初防衛へ踏みとどまった。