作家武者小路実篤が開いた「新しき村」で「新しき囲碁イベント」開催

「新しき村」で初めて開催された「もろやま『この道』囲碁祭り」

もろやま「この道」囲碁祭りが20日、埼玉・毛呂山町の「新しき村」で初開催された。

イベントには吉原由香里六段、三谷哲也八段のほか、藤澤一就八段とその門下生である沼舘沙輝哉七段、寺山怜六段、竹下凌矢三段、飛田早紀二段、河原裕二段、柳井一真二段、荒井幹太初段の10人が参加。1回につき40人が打てる指導対局を2回行ったほか、写真撮影やサイン会などを行ってファンと交流した。

「新しき村」は1918年(大7)に白樺派の作家、武者小路実篤が理想郷を求めて開いた。同村副理事長で、弁護士法人TLEOグループを率いる千賀修一会長が今年、囲碁の若手棋士を育成する棋戦「この道杯」を創設。棋戦名には、「この道より我を生かす道なし。この道を歩く」という実篤の言葉を使用した。そんな「御縁」ならぬ「碁縁」から、「新しき村」創立記念祭に合わせてのイベントとして8月下旬に千賀氏から藤澤が提案された。

偶然、日程が空いていた人気女性棋士の吉原をはじめ、一門にも声をかけるなどして、急造の催事にもかかわらず10人のプロ棋士が集まった。村側でも、19路盤(裏は9路盤)の碁盤を40枚新たに購入したり、テントとテーブル、イスを用意して会場を準備するなどして対応した。

心配された台風25号の影響もさほどなく、イベントは無事終了。「プロに指導を受けられるなんて、なかなかない機会に恵まれた」「サインまでもらえてうれしかった」などといった声がファンから聞かれた。

棋士側を代表して吉原は、「通常の囲碁イベントは屋内が多く、外ではめったにありません。ちょうど武者小路実篤の没後50年(1976年死去)に、このように自然豊かな村で楽しく過ごすことができました」とあいさつしていた。

今回は構想1カ月足らずでの開催となった。村側では「来年以降は同等またはそれ以上の規模で開催していきたい」としていた。