記録的長雨、東日本の9月降水量は統計史上最多 台風や秋雨前線停滞で災害頻発 気象庁まとめ

気象庁は1日、9月の天候まとめを発表した。記録的な長雨となった東日本では降水量が平年比214%となり、同月として統計史上最多となった。日照時間も同52%で最短となり、平年の半分ほどだった。相次いだ台風接近や秋雨前線の停滞が主な要因で、土砂崩れや広範囲の冠水が各地で起きた。野菜の価格高騰を招くなど生活にも広く影響。気象庁は「10月は全国的に晴れの日が多い見込み」と説明している。

気象庁によると、長期間停滞した秋雨前線に暖かく湿った空気が流れ込み続けたことや、千葉、神奈川両県に甚大な被害を出した台風25号などが影響。東京都心では8月27日~10月1日まで連続して降雨が観測されている。

東日本太平洋側(関東甲信、東海)で顕著で、降水量は平年比236%、日照時間は同46%となり、いずれも1946年の統計開始以降で最多と最短を更新した。

10月は全国的に高気圧に覆われやすく、降水量は西日本太平洋側と沖縄・奄美で少なく、東日本太平洋側と西日本日本海側で平年並みか少ない見込み。

∇三重大の立花義裕教授(気象学) 海水温が特に高い熱帯付近で発生した上昇気流が日本の東で下降気流に変わり、高気圧が張り出した。今年は太平洋全体の海水温が高く、例年よりも大量に発生した水蒸気が高気圧の縁を回るように秋雨前線に流れ込み続け、長雨をもたらした。今年はエルニーニョ現象より強い「スーパーエルニーニョ」が発生した。地球温暖化が影響していて、今後も長雨や豪雨の発生確率を上げる恐れがある。二酸化炭素の削減に努めるといった行動変容が必要だ。

◆秋雨前線 夏から秋にかけて日本付近に発生し、長雨をもたらす停滞前線。太平洋高気圧と、日本海の移動性高気圧の境界付近で形成される。台風や熱帯低気圧から流れ込む暖かく湿った空気で活発化し、積乱雲を発達させて記録的な大雨を降らせることがある。春から夏への移行期に出現する停滞前線は梅雨前線と呼ばれる。(共同)