6連覇を目指す藤井聡太竜王(名人・王位・棋聖・棋王・王将=23)が棋聖戦5番勝負に続いて服部慎一郎七段(27)の挑戦を受ける、将棋の第39期竜王戦7番勝負第1局が9日午前9時からの2日制で東京都渋谷区「セルリアンタワー能楽堂」で始まった。先手後手を決める振り駒は歩が3枚出て、藤井が先手、服部が後手と決まった。
竜王戦初登場の服部は、1~6組まであるランキング戦の2組で15人による勝ち抜き戦を制した。佐藤天彦九段、山崎隆之九段、屋敷伸之九段、久保利明九段を下して、決勝トーナメントに進出した。こちらは初戦で1組3位の菅井竜也八段、準決勝では昨年、今年と棋王戦で連続挑戦した3組優勝の増田康宏八段を下した。挑戦者決定3番勝負では、5組優勝の柵木幹太(ませぎ・かんた)五段との初戦を落とし、第2局の千日手指し直し局で勝つと、最終局も制して竜王戦初挑戦権を獲得した。タイトル戦は今年6~7月の棋聖戦5番勝負で初めて経験している。この時は3連敗と藤井の壁にはね返された。
挑戦権獲得直後、「ひたすら準備して、実力をつけて、棋聖戦の反省を生かしてぶつかっていきたいと思います」と話していた。その言葉どおり1カ月半ほどかけ、AIも取り入れて準備を進めていた。最新の戦型を選択するのか、定跡や研究手順にはない1手1手開拓していく「力戦」に持ち込むか。
初の2日制にし棋聖戦の反省から、絶対王者対策として「リードを奪ってからの広げる指し方がうまい」と分析。「1日目をどれくらいの形勢で乗り切るか。互角かちょっと指せる状態で2日目を迎えられるようにしたい」と戦い方を披露した。その通りに持ち込めれば、棋聖戦ではかなわなかったタイトル戦初勝利も夢ではない。