将棋の西山朋佳白玲(清麗・女流名人・女流王将=31)が5連覇を目指して福間香奈女流4冠(女王・女流王座・女流王位・倉敷藤花=34)の挑戦を受ける、将棋の、ヒューリック杯第6期白玲戦7番勝負第5局が10日、金沢市「ホテル日航金沢」で行われた。対局は後手の西山が勝ち、対戦成績3勝1敗で防衛するとともに、通算5期獲得として「クイーン白玲」の称号を得た。同時に女性初の「棋士」になれる権利も獲得した。女性初の棋士となる権利を行使するかの意向を問われたが、西山白玲は、盤面に集中していたとし「最初に申し上げた通り、すぐには答えは出せない」と即答を避けた。
回答期限である2週間後までに申請すれば、女性で初めての「棋士」西山朋佳が誕生する。
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西山が態度を保留した。「最初に会見で申し上げた通り、盤上に集中することを心がけていたので、すぐに答えを出せる状況ではないかなと思います」。
女流棋界トップ69期のタイトル獲得を誇る福間をねじ伏せ、クイーン白玲第1号となったが、女流棋士としての「棋士」第1号への即答を避けた。将棋界の歴史が動くまで、まだ少し待つことになる。
「白玲戦に集中したい」とシリーズ前の8月5日に都内で会見した時、「棋士」への権利に関しては「勝ったらと言う想定で指してきたことはない。想定のお答えはできません」と話すにとどまっていた。盤上で見せる「豪腕」とは違い、ここでも慎重だった。
「棋士」を目指し、プロ棋士養成機関「奨励会」に2010年(平22)3月に6級で入会した。目標に2回、手が届きかけた。
1回目は20年3月に最終局を迎えた奨励会三段リーグ。14勝4敗で3人が同星で並んだ。棋士として四段に昇段できるのは2人。順位(大相撲の番付のようなもの)が上だった服部慎一郎現七段、谷合廣紀現五段が昇段し、西山は次点に終わった。
その後、公式戦で規定の勝ち星、勝率を挙げ、3勝で合格という編入試験5番勝負を受験した。24年9月から毎月1回行われた対局は、第1局から順に○高橋佑二郎四段、●山川泰熙四段、●上野寿現現六段、○宮嶋健太四段と、あと1勝までこぎ着けた。最終第5局で柵木幹太(ませぎ・かんた)現五段に敗れ、またしても夢はついえた。
昨年6月、日本将棋連盟は女流棋士に門戸を開放した。「白玲」を通算5期獲得し、「クイーン白玲」の永世称号を得たら、「棋士」への権利を与えるという制度を設け、西山はついに権利をもぎ取った。
同連盟によると、「棋士」への回答はクイーン白玲獲得から2週間以内に申請するのが条件。権利を行使するかどうか、決断まで少し時間を要する。【赤塚辰浩】