「きっかけあれば若者も読む」国本梨紗が伝える新聞の魅力「しっかり取材」「限られた字数で」

日本新聞協会と全国の会員報道各社は、10月15日に始まる「新聞週間」に合わせ、タレント国本梨紗(23)にインタビューした。新聞との付き合い方、情報収集の工夫などについて聞いた。

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小学校に入った頃、よく新聞を読んでいた祖父に勧められて少しずつ新聞記事を「見始めた」。最初は1面やスポーツ面、テレビ欄を見るのが日課だった。中学生になり、友達と授業で使う新聞を持ち寄って「どうやって読むの?」って話し合いながら、大人の気分も味わった。高校入試が近づくと、周りから「面接試験を受けるなら新聞を読んでおいた方がいいよ」と助言してもらって、政治記事も読むようになった。

今はデジタル版を購読している。大半の面を読んでいた紙のときとは異なり、ネットニュースを拾う感覚で気になった記事を読んでいる。情報番組に出演する機会も多いので、自分の意見だけに偏らないよう、社説をはじめニュースへの考え方を整理するのに新聞はとても役立っている。

悩んだ末に大学でジャーナリズムを専攻したのは、情報発信について学びたかったから。高校生の時にお天気キャスターを務めて、例えば、自分が発するひと言で視聴者はその日の服装や持ち物を決める。その影響力と責任に思い至った。

新聞は、どんな記事もしっかり取材してあり、裏付けも取り、限られた字数で伝え方を工夫している。SNSは大好きだけど、フェイクニュースも根拠不明の情報もたくさん飛び交う世界だけに、事実を伝える新聞の価値をあらためて感じている。

大学の授業で、新聞を見ながら「自分ならニュースをどう順位付けするか」を考えたとき、多くが物価高騰や人工知能(AI)の記事を選んでいた。ジャーナリズム専攻でも新聞を購読している学生は少ないけど、授業では「読んでみると面白い」と話す人もいた。学生も自分の暮らしに直結するテーマには強い関心を持っている。エンタメやアイドル、売れ筋のシールなど、若い世代が興味を持つ話題を入り口にして経済や社会を考える記事を載せるとか。文体や見出しはもう少し軟らかくするとか…。きっかけさえあれば、若い人たちだって新聞を読むようになると思う。

私自身、食べ物の味や食感を現場から伝える「食レポ」をしていて、どう表現したら視聴者がその食べ物をイメージできるか、常に意識している。長野県の中信地方のタブロイド紙で、小さな旅や日常の出来事を届けるコラムを書かせてもらっていて、毎回まとめる難しさを痛感している。でも、地元に帰ると「コラムを読んでいるよ」って声をかけられることもある。読者の皆さんに、一緒に旅をしている気分になってもらえたらうれしい。新聞記事と一緒くたにはできないけれど、さまざまな情報や考え方に触れるよう意識しながら、表現力を磨き、温かな情報を届けられる仕事をしていきたい。

◆国本梨紗(くにもと・りさ)2003年(平15)4月10日、長野・白馬村生まれ。21年から25年まで情報番組「ズームイン!!サタデー」(日本テレビ系)に出演。21年当時「高校生お天気キャスター」として話題を呼んだ。その後もテレビのバラエティー番組、企業・団体のCMなどに出演している。23年からは出身地の観光大使を務める。在学中の大学ではジャーナリズムを専攻している。